hope forについて

hope for 設立にあたって

はじめまして。hope forの三浦と申します。

2018年12月6日北海道厚真町に拠点を置き事業をスタートさせることになりました。株式会社hope forは、株式会社フェリシモ100%出資のCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)です。

なぜ神戸の会社が厚真町に会社をつくることになったのか。
ここで何をスタートさせようとしているのか。
最初に少しだけ思いをお伝えさせてください。

フェリシモと厚真町が関わりを持ち始めたのは2017年4月からです。ちょうどその前年の夏、厚真町で「ローカルベンチャースクール」という地域で起業する人を募集する企画があり、私がそこにエントリーしたことが関わりを持つきっかけでした。

もともと妻の実家がとなりのむかわ町でこの地域には馴染みがあったこと。そして、「いつか北海道に住みたい」という思いがずっとあったこともあり、何ができるかもわからないままスクールに勢いだけでエントリーしました。(このローカルベンチャースクール、2019年度も募集が始まっていますのでご興味ある方はこちらをご覧ください)

その中で役場の方から総務省が実施している「地域おこし交流企業人制度」のことを教えてもらいました。国から負担金が会社に出て、会社員の立場のまま役場に出向ができるという制度です。この制度を活用させていただいて、厚真町産業経済課という部署で仕事をしています。

主には地産品開発のお手伝いや、町のコンテンツを活かしたツアーの企画、居酒屋さんと汲んで町の名産品厚真ジンギスカンのお店出店などなど。都市部と町を繋ぐいわばミツバチのような仕事です。

仕事を進めていく中では、たくさんの町のみなさんに助けていただきました。よそからやって来た私のお願いもみなさん快く聞いてくださり、次々と仕事が形になっていきました。


2018年9月6日。

前日から厚真に来ていた僕も自宅で被災しました。幸い家はなんともなかったのですが、天地がひっくり返ったかのような揺れに「ただ事じゃない」と感じすぐに役場に向かいました。

お世話になった町の人も、同じ時期に移住してきた仲間も大きな被害を受けていました。明るくなるにつれわかってくる被害の大きさに、これまでせっかく頑張ってきた町の取り組みが全部無に帰してしまうかもしれない、そんな不安に駆られました。

発災から2日目のことです。

まだ電気も通っていない真っ暗な町の中で、一緒に移住した仲間と話をしていました。彼は今回の震災で家を失いました。どう声をかけていいかわからない。とにかくがんばろ、としか言えない。そんな彼から、「俺、今だからこそ、やれることをやります」という決意を聞きました。とてもとても強い言葉でした。

ほかにも、

「またこの町で農園をしよう」
「もう一度森をつくってみよう」
「こんな時だから自分のできることで町を興そう」

あちこちでもう一度たちあがろうとする人たちがいました。
私も自分の立場でできることを、と考えたときに浮かんだキーワードが「希望」でした。

どんな状況にあっても、人は未来を想像し、希望を創造できる。

ひいてみれば課題先進国日本、なんて言われています。
人口減少、少子高齢、地方消滅、災害大国。
今回の震災で大きな被害を受けた小さなこの町から、希望を照らすプロジェクトが
形にできたら。それはきっと日本の未来を照らすことにもなると思うのです。

しあわせをデザインする会社がつくる、希望と未来をデザインする会社。
これを厚真に作りたい。
起点は厚真ですが、事業領域は日本全国。
縮小していく経済の中にあっても未来に希望を抱ける。
安心して暮らし、より良い社会を繋いでいける。

hope for はそんな思いからできた会社です。
とはいえ、まだ器ができただけ。
本当に希望を作っていくのはこれからです。
たくさんのみなさんのお力借り、人と人をつなぎながら
そのあわいに見える希望を形にしていきたいと思います。

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